店主“熱演” 明石・魚の棚にレコジャケ風垂れ幕

2019/8/26 15:00神戸新聞NEXT

 今年、築城400年を迎えた明石城と共に歴史を刻んできた兵庫県明石市の「魚の棚商店街」(本町1)に、レコードジャケットを模したユーモラスなバナー(垂れ幕)が登場した。「面白くなけりゃ魚の棚じゃない」をコンセプトに、商店主ら総勢42人が、1970年代に一世を風靡(ふうび)したグループ「フィンガー5」や米人気ハードロックバンド「キッス」などに扮装(ふんそう)。節目を迎えたまちを盛り上げている。(小西隆久)

 同商店街の歴史は1619(元和5)年、明石城築城と共に始まったといわれる。初代城主の小笠原忠政(後の忠真)の客分だった剣豪・宮本武蔵が城下町を設計する「町割り」を担ったとされ、その際、魚屋を1カ所に集めて「東魚町」「西魚町」としたのが原形とされる。

 同商店街合同理事会が昨年、商店主らを名画のポスターに登場させる巨大バナーを掲示したところ好評だったため、第2弾として企画した。

 400年の歴史の重みに合わせて渋めに-とはいかないのが同商店街。往年の人気バンド・横浜銀蠅をもじり、居酒屋店主らがにらみを利かせた「明石金映(きんばえ)」。酒を飲みに行ったらなかなか帰ってこない鮮魚店主らによる「IEKAETTADAY(家帰ったでい)」(元ネタはビートルズの「イエスタデイ」)-などユーモア満載の8種類を作った。40~50代が中心の商店主らが愛聴した作品を模しており、名物・明石ダコも随所に登場する。

 商店主のほかに、小学生から70代までの従業員や家族も出演。プロのカメラマンやスタイリストらに依頼し、丸1日がかりで撮影したという。

 グループサウンズ風の「蛸(たこ)に恋して」に登場した同商店街合同理事会の安原宏樹理事長(47)は「遊び心があってなんぼ。どこの店の人がどのバナーに出演しているか探してみて」。掲示は12月ごろまでの予定。

PAGE TOP